餌釣り派?ルアー釣り派?どっちがいいの?

2021年11月3日ルアー,初心者,釣り,

こんにちは!ヤクスギです。

釣り業界には昔からよく聞く論争があります。

『餌釣りかルアー釣りか論争』

釣具屋で働いていてもよくある話で、

『俺ルアーでしか釣りやらないんだよねー。デカいのつれるじゃん』

『餌釣りでしょ。ルアーなんで偽物だよ』

なんて話は、お客さんと話しをしていてもよく出てくる話です。皆さんの中でも話になることありませんか?この論争について、釣具屋でのエピソードから話をしたいと思います。

私の意見を先に言うと…

『すべての釣りは偽物で魚をだますこと』

これが私の考えです。ルアー、フライ、餌木といったものに限らず、エサも含めて、すべての釣りが『偽物で魚を騙す』為のもの。

『え?エサも?』

と思う方もいると思います。釣具屋で働いてなぜそういう考えになったのかを書いていきますね。最後までお付き合いくださいね。

エサも所詮は偽物

魚はどうやって食べるものを決めているのか。視覚、聴覚、嗅覚、側線による触覚、あるいは人間には分からない別の感覚なのか。何かで選択して食べている。人間の世界よりも圧倒的リスクにさらされて生きてるからね。

餌釣りだって中に針が仕込まれていて、針にはラインがついている。これだけでも本物ではないんだよね。

サビキ釣り、フカセ釣りのように狙っている魚が見えるような釣りをしている人は、良くあることだと思うが、撒き餌のオキアミばかり食べて、針付きの餌は食べない。しかもよく見ると、エサ寸前で止まって見切られている。

これを食べさせるために試行錯誤するわけだけど、やっぱり餌も偽物なんだよね。どうやって魚を騙すのかの化かし合い。

野生の危機察知能力

釣具屋で働いていた時の話だが、エサの管理っていうのが店員の一つの仕事である。所謂、虫エサでいえば、弱った個体を除いたり、死んでしまった個体を除いたり、エサによっては一部を切り取ってしまったりね。

虫エサは、死んでしまった個体などをそのままにすると、自己酵素の機能で溶けていくんだけど、これが他の生きた個体も溶かしてしまうんだよね。もし知らなかった方は気にしてみるといいと思う。

ちゃんと管理していても、意外と病気なのか、元々弱いのか、一定数発生してしまうんだよね。そういったものを排除する。少なくとも1日に数回はチェックを行って細目に取り除きます。

それと同時に、釣具屋さんで生き餌を売っている時がありますよね。時期とか店舗によって違うとは思うけど、アジとかが多いかな。

うちのお店にアジを置いていて、ある時に取り除いた餌を与えてみたことがあったんだよね。そしたらどうだったと思います?すぐ食べられると思っていたんですが、

全然寄ってこなかった

勿論、完全に死んでしまっていたりするものは与えられないので、変色が始まっていたり、これから悪くなりそうだなってもの。

大半はスルーだし、寄ってきてもUターンってのがほとんどだった。食べるってケースも少ないけどあって、一気にではなくちょっとずつ、恐る恐るって感じ。

針なんかが、付いていなくてもこの反応なのか…って結構驚いた。

因みに元気な餌を与えた場合は一瞬で飛んできて一飲みする。生き餌にはそこまで沢山の餌をあげたりしないので、腹を空かしているはずなんだけど、活きの悪い餌は食べない。カニでも同じだった。

野生の魚達は危険を察知する能力が高い

人的に言うと

『これ食ったらやばそう』

『食べたら病気になりそう』

みたいなね。

判断材料が、挙動なのか、はたまた匂いなのか、までは分からないが、現実が水槽にあった。

ルアーでつりをするときに、弱った魚を演出すると良いって、良くメディアで流されることがあるけど、実際に釣りをしている人は感じると思うんだけど、病気で弱った小魚は襲わないと、実釣する人からは聞く。

魚は自分が食べるものにはシビア

なんだよ。

自然?不自然?

餌について話をしてきたけれど、餌も偽物だよって。

だから、魚に口を使わせるには、何とかして騙さなきゃならない。不自然な要素を徹底的に隠すとか、積極的に魚にアピールして狂わせるか。

潮の流れ、川の流れに同調させたり、障害物に乗せたり当てたりして自然を演出する。泳がせの餌を暴れさせる、ルアーをトゥイッチ、ジャークさせて狂わせる。

色んな方法で騙そうとする。

針についている糸についての話を一つする。

我が家には、小さいながら水槽が2つあって、10㎝程度のフナを飼っています。近所で釣ってきたものなんだけど、かわいいから飼ってる。2つに分かれているのには、理由があるのだが、ここでは割愛します。

皆さんもよく聞く話だと思うんですが、

『ラインがよれていると釣れない』

良く聞きますよね。リールに巻いておけばよれるものですし、プロ達が言うように数回で交換するなんて、一般人には懐的にも厳しい。だから、多少よれていても使っちゃう。

私自身もそうで、多少よれていても使っちゃう。だけど、よれって本当に釣れなくなる?って気になったんだよね。当たりがとりずらいとかの理由はここでは置いておくよ。

それで、試してみた。

『糸よれ無しの新品に針』

『糸よれ有りの糸に針』

これに餌を付けて水槽に入れてみた。2つの水槽によれ有、よれ無しをね。

そしたら…。

糸よれ無しには飛びついてきて、糸よれ有りには見向きもしなかった。

こんなに違うのかよ。って思ったよね。糸についてはまた別の機会に書こうと思うが、これも

『危ない匂いがする』

っていう魚の反応だと思う。

私の父親は渓流釣りもよくやっていて、小さいころは良く連れて行ってもらっていた。そのころはあまり考えることもなく、父に作ってもらった仕掛けで釣りをしていた。1,2匹は釣れていた。父親は何匹じゃなく釣っていて、幼いながら悔しいって思ってた。

もう大人になってから、一緒に行ったときに、聞いてみたことがある。父には糸が細かろうが、太かろうが見えているという考えがあった。だけど、0.1号のハリスを使っていた。

『見えてるのに、なんで細い糸つかうの?』

そしたら

『太い糸だと、色んな抵抗が大きくなって餌が自然に流れないから』

なるほどなぁって思った。父親は餌を自然に隠すことに振り切っていたんだなぁと。

餌釣りか、ルアー釣りかなんて論争はやめよう

『どっちが優れているか』

『どっちが面白い』

なんて、論争は、ネットでもよくおこっている。マナー、ルールの問題は別としてだけど、昔からよく話になる。

『餌釣りのほうが沢山つれる。ルアーなんて釣れないじゃん』

『釣りは餌に限る』

と餌釣りの人が言えば、

『餌付けて待つだけじゃん』

『ルアーの方がゲーム性が高くて、楽しい』

とルアー釣りの人が言う。

持論だが、こういうことを言う人ほど、何も考えずに釣りをしていると感じる。

確かに、餌の方が口は使わせやすいかもしれない。ルアーの方が、手数増やして、工夫をしないと釣れないところもある。だけど、書いてきた通り、

『どっちも偽物』

ということ。

みんなどっちもやってみよう。私は餌もルアーもやるし、どっちも好きだし面白いですよ。

ルアーが爆釣でも餌が全くダメな時もあるしね。結局自然が相手だから、どっちの釣りがいいとかはないんですよ。

どうっちもやって、釣りの本質を楽しみましょ。

最後まで読んでくれたありがとうございます。

参考にしてくれたらうれしいです。ヤクスギでした。

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Posted by yakusugi