【書評】『魚はなぜ減った?見えない真犯人を追う』レビュー

書評

こんにちわ!ヤクスギです。

 

最近読んだ本が、興味深い内容でしたので、レビューを書きます。

 

本書、『魚はなぜ減った?見えない真犯人を追う』は東大教授である山室真澄さんの本になります。専門分野は陸水学、沿岸海洋学、生物地球科学で、2020年にはフィッシングショーで講演も行っている方です。

 

私が手に取ったきっかけは、私自身が釣りをしていて、昔より魚が減ったなという感覚があったからですね。感覚といいましたが、色々な方の話を聞くとおそらく事実なんでしょう。

 

そんな興味から読ませてもらいました。

 

内容は、山室氏が、学生時代から研究フィールドであった、宍道湖で1993年からウナギ、ワカサギ等の漁獲量が激減したことについて、原因を明らかにしていく中で、自然の仕組みを教えてくれる内容ですね。

 

宍道湖というのは、島根県にある汽水湖ですね。海水と淡水の混ざった湖です。ヤマトシジミがとても有名で漁獲量は日本一です。

 

ネオニコチノイドという成分の殺虫剤が影響してるんじゃないかという仮定を、生態系について一つ一つ噛み砕きながら、説明してくれています。難しい用語も出てくるが、その都度説明してくれている。

 

なぜ誰も真の理由が分からなかったのか?という問題提起。

 

魚の大量死が起こっていれば、すぐに農薬か?と疑うこともあっただろうが、

 

『いつの間にか消えていた』

 

為、原因が分からなかった。生態系というのはそれほど複雑で、どこかのバランスの崩れが、魚が減るという結果を生んでしまった。一つの生き物だけ見ていても分からないということだろう。

 

この辺の話は、なるほどなぁと納得しながら読んでました。

 

そして、一番最初に気づけるのは『釣り人』だろうと、山室氏はおっしゃっています。

 

『あの魚最近みないなぁ』

 

『いつもいたあの虫がいない?』

 

なんてことは、釣り人はすぐ気づきますよね。釣果を上げるために、自然に対してちょっとした変化にきを配っていますし、それが釣果につながることが分かっているから、データとして残す。

 

普段から必ずいるような生物がいなくなったとき、必ず何か起こっているっていうこと。

 

私たち『釣り人』が行っている情報取集が、生態系全体を監視することになっているとしたら?『釣り人』が環境保全に一役買えるんだとしたら?

 

とてもポジティブな話ですよね。学者の数とは比べ物にならないくらい多いんですから。遊ばせてもらっている自然に恩返しもできます。

 

自然と共に生きていく『釣り人』だからこそ、読むべき一冊だと思いました。

 

是非、筆者山室氏の生の言葉を読んでみてもらえたらと思います。

最後まで読んでくれてありがとうございます。

参考にしてくれたら幸いです。ヤクスギでした。

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Posted by yakusugi