【常識】ライン細いと釣れる?太いと釣れない?釣り人『見えない!警戒心が薄れるから』元釣具屋『勘違いしてますよ』

ライン,釣り,

こんにちわ!ヤクスギです。

 

釣りをしていれば、どこかで耳にすることはあるであろうこの話。

 

『細いラインの方が釣れる』

『太いラインは釣れない』

 

滅茶苦茶聞きますよね。自分が小さい頃、釣りを始めた当初も大人にそう言われましたし、初心者の方に教えてあげるときも、そう教えていませんか?

 

その理由は、ラインが細いことで見えない?警戒心が薄れる?

 

本当でしょうか?元釣具屋の観点からぶっちゃけていきます。

 

最後までお付き合いください!

基本的に細くてもラインは見えている

ラインの先についたエサを、魚が食べることで、人間に釣られてそのままリリースされる。これで所謂『スレ』た魚になります。人間ほどの知能はありませんが、ラインの先についたエサを食べると、『危険』ということは覚えるわけですね。

 

我が家のフナ達も、前の記事の実験の結果、ラインがついているエサは食べなくなりました。その節はフナさん申し訳なかったですwこの記事↓

この話は、魚の学習ってことの例ですね。ルアーでたたかれまくったブラックバスが『スレ』るのも同じ理由です。(スレたバスが釣れないっていうのは異論があるのでまた別の機会にw)

 

釣具屋で働いていた際に、お客さんと渓流釣りに行く機会がありました。その方はとても渓流釣りが好きな方で数10年通っているというベテランさんです。

 

行く場所はとても有名なポイントで、昔から釣り人に責められている場所です。深くなっている淵をこっそり覗くと、大小そこそこの数の魚が見えました。少し離れてから、川のポイントの上流にサミングして静かにルアーを落とし、リトリーブしようとした瞬間、猛スピードで魚が散りました。

 

どういうことかというと、ラインが魚の視界に入った瞬間なんです。何度やってもルアーはまだはるか上流なのに、ラインが淵にかかった瞬間に魚が散る。ベテランの方に聞いてみると

 

『ここの川は淵でも瀬でも、ラインが見えれば逃げるよ』

 

とんでもないとこに連れてこられたとその時は思いましたねw

 

魚は完全にラインが見えているか、側線を使ってラインの水に与えるわずかな振動をとっているかはっきりは言えませんが、

 

『ラインを感じ取っている』

 

というのは確実に言えます。

ライン太くて見えていても釣れる

『そんなことある?』

 

って声が聞こえてきますが、良く知っているところで起こっていますよ。

 

延縄漁ってご存じですか?延縄漁は、1本の幹縄に多数の枝縄(これを延縄と呼ぶ)をつけ、枝縄の先端に釣り針をつけた構成の漁です。この漁は仕掛けると、時間を空けてから回収に来ます。

 

その性質上、回収に来るまで、ラインを切られるわけにいかず、普通に釣りをするのと比べ物にならない太いラインを使います。

 

『知ってる!マグロとかとるやつでしょ。』

 

そうですね。規模を小さくしたもので、岸から見える範囲で行うこともあるんです。狙う魚種も変わってきて、スズキ、ハタ系、メバル等々。ウナギでもやりますね。

 

この時の海の様子をカメラで確認すると、仕掛けを投入した直後、魚が逃げます。そこから時間がたつと魚が戻ってきて、エサを食べる。

 

数10号ってラインがついているのにですよ。

 

ラインを細くした方が、魚から見えない、釣れやすいっていうのは、すべて正しいとはいいがたいですよね。それでは、今までのエピソードを説明できない。

結局は魚も欲には勝てない

私は、こう考えています。

 

『どっちも魚の欲次第』

 

見えているラインを、危険、怖いと魚が感じるか感じないかで、魚の行動が左右されるということ。

 

魚が『スレ』ると、太いラインには食ってこなくて、細くすると食ってくるようになることがあるのは、人気の釣り場っていうのは、連日お祭りのように人が来る。人気であればあるほど、細いラインの方が有利になるのは、学習した魚がよく見るラインの太さを危険と学習しているから。

 

だけど、魚も食わないと生きていけない。食欲が警戒心を上回れば、ラインが太かろうが食ってきます。逆に警戒心が勝っているときは、ラインがどんなに細くても食ってきません。どっちもラインは見えているから、魚次第です。

鯉の話

我が家の近所には、釣り人が連日釣りをしている場所があります。昔から釣られてはリリースされているので、仕掛けにエサが付いていてもそうそう食べません。針から落ちるエサは食べるんですが、仕掛けについているとダメ。

 

ヘラ師の方に話を聞くと、エサを握った手を洗う時に鯉が寄ってくるそうです。人が怖いのではなく、ライン、仕掛けが怖いのだと学習してるんでしょうね。

 

釣るために色々四苦八苦した結果、ラインを張らずに底に這わすと食ってくることが多いんです。つまり、目の前で縦に伸びているラインに警戒しているってことじゃないかと。

 

ラインを底に這わすことで、食欲が警戒心を上回ったってことになるんじゃないかと思う。

最後に

ラインの太さは釣果に影響しないことはないが、なぜ?って話でした。

 

私は、ラインの太さで釣果に劇的に差がつくっていうのはあまり支持していません。正直、気にするとこそこじゃなくない?って思う。細いラインを使うことで、ラインが切れるリスクが高まるし、余計に釣れなくなるとも思う。

 

色々考察してきたが、釣り人の想像でしかないからね。本当のことは、魚に聞かんとわからんw

 

そうそう。

 

渓流に連れて行ってくれたベテランのお客さんに、

 

『ライン見ただけで散る釣り場で釣りするのしんどくないですか?』

 

と聞いたことがある。ベテランのお客さんは

 

『試行錯誤して釣るのが楽しいんじゃないか』

 

と言っていた。

 

毎回釣れなくてもいい。釣りってそういうことだと思う。

 

最後まで読んでくれたありがとうございます。

参考になれば幸いです。ヤクスギでした。

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Posted by yakusugi